今日は天気が良かったので。
お気に入りの自転車の修理と昼食を兼ねて近所のショッピングセンターに出かけました。
自転車を押しながら、春を思わせる陽気の中、とっても気分が良かったです。
初めて入ったラーメン屋さんも美味しくて、店員さんに笑顔で見送られ、預けていた自転車の様子を見に戻ろうとして横断歩道の信号を待っているときに、
なんともいえない臭気を感じました。
ふと振り返ると二十代半ばと思しき青年が立っていて、匂いの発生源は確定しました。
彼の後ろには24時間営業のネットカフェがあり、そこから出てきたんだなと。
いでたちは、ネルシャツを素肌に1枚。下はスウェットパンツ。靴はネットカフェ用?のサンダル。
ネルシャツの袖に腕を通さず、中で腕組みをしているようでした。
信号が青に変わるとささっと渡っていく彼。
ハッとしてしまいました。
なんと彼のズボンのお尻は擦り切れていて、パンツを履いておらず、お尻がすけていたのです。
すぐに近くの食品売り場に姿を消しましたが。間違いなく最近で最も衝撃を受けた出来事でした。
なんというか、本当、なんともいえない気分になってしまいまして、こうして書いているわけですが、。
そりゃ理由があるでしょう。のっぴきならない理由で、そうなってしまっているのでしょう。
でももしもそうなのであれば、最低限のセーフティーネットはあるはずですし、(働く意思が必須ですが、病気で無理でも認めてくれるはず。)
想像で喋るのは申し訳ないですが、20代半ばの健康そうな青年がああなってしまう理由はほとんどないはずなのです。
ではなんなのか、、多分彼は「諦めた」のです。
諦めるって、なかなかできないですよ。嫌なことはたくさんあるし、やりたくなくてもやらなきゃいけないのは、お金をちょっとでも稼いで、食事にありついて、暖かく眠ったり、次の日の準備するための環境を維持するためなんです。
そのちょっとが稼げなくなったらどうなってしまうのかを考えると誰でも天秤にかけて、それは怖い。嫌だ。となって、最低限くらいは働くのです。
最後の最後のエンターキーをあの若さで押してしまう。
とても悲しくなりました。
もちろん僕に彼を救うことはできませんし、彼もそんなこと望まないでしょう。
実際に諦めたしまった若い人を僕は初めて見ました。滅多にいませんよ。あの歳で諦めちゃうのは。
どうすることもできず、所持金が尽きるまであそこにいるのでしょうか。
彼には彼なりの事情があるので、僕がとやかくいう資格はありません。
でも僕は随分と平和ボケしていたなと思うんです。すぐ近所に、文字通り人生の岐路に立っている若者がいるのですから。
そして、現在そうでないだけであって、誰にでも諦めてしまいたくなる瞬間はやってくるかもしれないのです。
なんに対しても僕が一番苦手なのは諦めることです。これは断言できます。
でもいつか、必ず諦めねばならない時がくるはずなのです。
その瞬間、小指を振り下ろす事を先延ばしのすることこそが生きるということであり、あらゆる活動の原動力となるはずです。
絶対に諦めてはいけない。
絶対に諦めてはいけないのです。
※この記事は2018年2月9日に投稿したものとなります。おかげさまで読者様が増えて参りましたので、今後定期的に過去記事をご紹介させて頂きます。
TALK BACK 読者様の暇つぶしになれば幸いです。